全滅と復活

皆さんこんにちは。

今日は私の思い出深い品種のお話。

この品種とは4年前に出会いました。

初めは全く良さもわからず、興味すらなかったのですが、大きくなった株を見せてもらい、ジワジワと良さを理解する事が出来たので、輸入株を仕入れさせていただきました。

手に入れたのは4年前の11月の初め頃だったかなぁ。

害虫チェックをした後に、良さそうな、何株かを仲の良い方に譲りました。

私の元に残す株も、パッと見は綺麗だったので、私の株は、軽く葉の表面のチェックだけをした後に、植え付けをして育成を開始しました。

しかし12月の末、つまり年末。になり異変に気がつきました。

「あれ?全ての葉の間から白いフワフワした物が出てきてる?」

土の中の方からも出てきています!コレはおかしいと思い、鉢から一度抜いて葉の間を見てみると。。。。。

中心が赤くプックリした物体が、葉の隙間にびっしりと詰まっている。。。ウオォぇぇ。。

それは、葉の隙間で大量に繁殖した貝殻虫だったんです。。

忘れもしない。12/31日。。私は葉の隙間に竹串を差し込んで、ひたすら貝殻虫の駆除を開始しました。

その作業はとても時間がかかったので、当然駆除作業をしながらの年越しになってしましました。

私はひたすら駆除を続け、何とか目視できる貝殻虫は駆除しました。

しかし。。あの貝殻虫の集合体は。。本当に気持ちが悪かった。。赤いブツブツがビッシリ詰まり、竹串を差し込むと。。プチプチ。。って。。。

私は虫が苦手なのですが。その時は仕事スイッチを入れて何とかやり切りました。

こんな事は、輸入直後の株をチェックすると、時々ある事なので、こんな体験も購入者の気持ちを知る意味では、私にとっては良い経験でした。

しかしながら、私のお客さんには、こんな経験はさせたくありません。

その治療の結果。

竹串で葉を傷つけすぎてしまい。プチプチ潰した液体が、その傷に入り。。

その頃は的確な消毒も薬も知りませので、その後も貝殻虫の繁殖が止まる事なく。それプラス腐りも出初めてしまい。。

全滅。

正直。自己責任とは言え、ガッカリするは、腹は立つはで、年始早々にとても落ち込んだのを、今でもハッキリ憶えています。。

しかし、ここからなんです。

何株か譲った株を持っている方に確認した所、それらは無事に育っていました。

一度譲った株を、お願いして戻してもらい。

もう一度挑戦出来る事になったんです!

ここで折れたらアガベ屋失格だろ。って事で。今度はその株を大事に大事に育成する事。。数年。

今回の記事に載せている株達が出来上がってきたんです!

ピカピカです!

この品種に関しては、割としっかり乾いてから水遣りしています。

全滅から数年掛けて、日本の環境にもLEDにもバッチリ慣れているので、今となっては育成簡単モードになり、楽しんで育成をしています。

そして、なんと!その後に、この品種を持っている仲間が、更に私に分けてくれたんです。

そのお陰で順調に株数を増やす事が出来ています。

もしかしたら、来年あたりには少量ですが、販売する事が出来る様になるかもしれません。

KZさんに感謝です。

そして私の元で一度全滅してしまったこの品種を、ジワジワ育成してきて。。

今月ついに!!

raw life factoryさんの作品に仕立てる事が出来ました。

数年間を費やしましたが、rlf×ronjinの仕立ての完成は最高です。

私がアガベを始めた頃からの、仲間の手助けがあったお陰で実現する事が出来た!が、この品種には詰まっています。

仕入れて、ポンッと植えて「我が子の様に」って言いながらバシバシ通販。それはそれで需要があるなら、商売としては否定しませんし、それでも良いとも思いますが、私からしたらハッキリ言って白々しいっすわ。

もちろん通販が悪いと言う事ではありません。

時間も手も掛けてないのに、植物愛を語る白々しさが、見てらんね。

本当に育成をして販売をしている方々なら頷いてくれると思います。

ロンジンは、まだまだ実力、実績、会社の体制の問題があるので、通販に関してはまだ実行できませんが、私もいつかは商売を考えさせていただき、まずは安価な株から通販をする事が出来たら良いな、と考えています。

時間を掛けて、想いがあって大切に作ってきた株には、しっかりと説明をする事の出来る、私とアガベとの日本での育成ストーリーがあり、誰が何と言おうと私とっては、これが私のアガベライフです。

この品種に関して協力してくれたみんなありがとう。

こんなに立派になりました!

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