今日はマダの解剖についてのお話です。
今回は私のコレクションの、このマダを解剖していきます。↓虫被害でダメージを受けている植物の殲滅方法は薬を散布する。ってだけでは、奴らを殲滅する事が出来ない場合っ!もっと攻撃力の高い方法が必要になります。
↓この様に丁寧に葉を一枚ずつ取り除いていきます。もちろん、この様な解剖はアガベでもやっています。
これは敵のアジトを突き止め、敵を効果的に殲滅する事が出来る様になる為の調査です。
↓取り除いた葉の裏側。皆さんはあまり見る機会は無いと思いますが、こんなに綺麗なんですよ。
植物には申し訳ないですが、虫被害が酷い!と言う株の中で、私達の技術と知識の向上の為に、樹形作りと言う部分には見切りをつけ、『生かす事』に優先順位を変えます。
虫について知る為に、殺虫をやめて、あえてその虫を増殖させ、その後に虫の繁殖する場所を確認しながら『生かす為』の解剖します。
↓両方の貯水葉を取り除きました。そうする事で、植物の内部の構造を知る事もできます。
植物の体の作りや、虫の居場所など、それを目で確かめ、育成方法や殺虫と重ね合わせていく事で私達の技術も進歩していきます。
↓貯水葉を両方取り除いたボディーはこんな感じ。
少しずつ植物の解剖を進めながら、敵がどこの場所に潜んでいるのかを、血眼になって探していきます。
↓胞子葉を切断した切り口には、人間で言うところの血管の様なものが見えます。今回のマダ解剖では、スタッフK子も呼び、皆んなで敵の居場所を捜索しながら、解剖して勉強をしました。
↓更にもう一枚取り除きました。枯葉に張った根が見えてきました。↓もっと根が見やすくなる様にもう一枚取り除いてみましょう。敵のアジトの場所などは、私の浅はかな知識で語れるものでは無いと思いますので、アジトについて今回はお話はしません。
しかし皆さんには、マダの内部がどうなっているのかをお見せしたかったので、今回の記事を作りました。
心臓部がどこにあって、どこからどの様に根が出て来ているのか?葉はどの様に生えているのかなど、写真で見て楽しんで下さい。
↓これがマダの根。一見。。キモい。。けどこれは元気な根なんですよ。最終的に水苔なども、全てを取り除き、心臓部だけにすると、この様に中心には幹があり、この幹が上へ上へと、上がりながら成長しているんですね。見てわかる通り、心臓部の背面からは根が出ています。この根は新しい葉と重なり合って、下になり、枯れた葉を養分にする様に、枯れた葉の上に根を張っていきます。
本当に植物って上手く出来ていますね。
↓もちろん水苔の中に根を伸ばしていくのですが、この様に枯れた貯水葉にも根を張っていくんです。
私はこんな一つ一つの植物の仕組みに、所有している価値観を感じます。
こんなにも効率的な仕組みを持ち、現地の自然界の中で息づいている植物を所有し、自分の部屋で育成と鑑賞を楽しめるなんて最高です。
↓貯水葉の裏側。。本当に美しい。
時に私は植物の手術もやるので、中身の構造をどうしても知っておきたい。
どこを切ってはいけなくて、どこをどこまで切っても良いのか?
↓パーツを簡単に並べるとこんな作りをしています。
それは、この様に目で見て知識として学び、その知識をもとに実践し、治療などを施した後に、療養の育成をしながら様子を観察して、どこからどこまで何を?を時間を掛けて学習しています。
ロンジンで購入してもらった方々にも、病気や徒長など色々な事が起こります。
それをその場しのぎでは無く、確実に良い結果に向かわせる技術を身に付けていきたいと思います。マダガスカリエンセもアガベも、しっかり深い所まで知るのは楽じゃ無いですねぇ。
私はマダガスカリエンセが本当に大好きなので、これからもっともっと勉強をしていきますよぉ〜!
R mark gallery Ronjinはこの様に、普段から勉強して楽しんでいるお店です。
予約無しで入れますので、皆さん是非お気軽にお立ち寄り下さい。
※本店は新規の方は予約が必要です。
今日はマダガスカリエンセの解剖のお話でした。