皆さんこんにちは。
私の経験でのお話しですが、輸入株した抜き苗を、植え付けした後に、伸びたり、グラグラだったり、中々発根しなかったり、それらをトータルすると、かなり高い確率で、発根前や発根後に何かしらの問題が起こります。
Ronjinでは輸入した後に、植え付けてから、半年〜2年間は伸びを解消してから、販売をしています。Ronjinでの用語ですが、その発根管理から伸びの解消を、「押さえ」と言っています。
半年〜2年と言いましたが、それは品種によって、押さえが効いてくる期間が違うからです。
特にBBは1年、長いものでは2年間程掛かると認識しています。
今回は、押さえをやる前に、発根状態で販売させていただいたLion’s Maneを見ながら説明していきます。(以後ライオンと略します)
私はライオンは発根から押さえが、3〜5ヶ月で効いてくると思いました。これには自信があったので、お得意さん達に発根させてから1〜2ヶ月の状態で購入していただきました。
何故なら、押さえが効いて来た時の喜びを体験して欲しかったからです。
ちなみにBBの輸入株でも、たまに伸びない株もいます。しかし発根から永遠に伸びてw、押さえに2年掛かる株もあります。
まぁ〜この2年と言うのは、アガベを扱い始めて1年目に、不慣れな私の育成で、輸入のショック×育成が下手で徒長、のダブルパンチが効いてしまったのも大きな要因だったと思います。
しかし、私はBBの輸入株は伸びる確率は1番高いと思うのでw、最低1年は管理して様子を見てから、慎重に販売しています。
本当にプロフェッショナルな方で、輸入から伸ばした事なんかねーよ、って方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はRonjinでライオンを購入してくれた方々への重要なお話しなのでご容赦ください。
画像は発根から4ヶ月経過した株です。
↓発根後に、元々あった葉のココが成長し始めてしまうことが良くあるんです。
発根後の1〜3ヶ月はこの部分が伸びても「水を吸い始めてくれたなぁ」と思いながら見ていますが、押さえが完了している株に関しては、ココの部分が伸び始める事は嫌っています。
↓①の葉はアメリカからの葉ですが、発根から2ヶ月で葉の付け根から伸びて、反り返りました。
※これは普通の事だと考えていますので、それよりも発根の状況に集中しています。
↓②の葉は輸入事には成長点でした。いざ展開してみると、またまた葉の付け根から伸びがあります。そして反り返りもセットで付いてくるw。
※できればこの葉で押さえを完了させたかったが、そんなに早くはないかw
↓③の葉を見ると、ノギラインが厳つい。こうなってくると、押さえが効き始めてきます。
※おおーきてくれたかぁ〜これなら販売できるぞっ😏ってなります
他の株も↓見てみましょう。①〜③はアメリカからあった葉ですが、発根後に葉の付け根から伸びました。
屋外の管理をしていたのですが、今年の夏は日照条件が悪すぎたので、いつもより余分に伸びていますw。
④の葉は輸入時には成長点でしたが、展開して伸びました。反り返りはギリ止まってきている感じです。
⑤の葉は良い感じ。ですが、その次の葉からが本番ですね。
↓⑤の葉を真横から見てみると、良い形をしていて、完全に押さえが効いているのが分かります。
輸入のショックや環境の変化で、発根後に多数のアガベが1度は、この様に伸びますが、私は当たり前のことだと思っています。
※全く伸びない株もあります
この伸びが、半年経過してから出てくる場合もあります。それは特に中株、大株は遅れて伸びが出てくるパターンがありますので、あなたの育成が必ずしも悪い、とは限りません。
育成方法は正解だけど、輸入のショック?それともそもそもの育成方法が間違っている?←これがわからなくなっている方は、実際に多いと思います。
輸入時はカッコ良いのに伸びてしまう。。
そうではありません!発根する為、根を増やす為、環境に慣れる為に頑張っているんです。
確かに1度は伸びる感じになりますが、アガベの体調と、品種に合った育成をしっかりと理解して、押さえが効いてくれば、またカッコ良くなります。
ただし!押さえまでの管理がとても重要です。
これを間違えると、永遠に伸び続けるのか?ってくらいベロンベロンになり、徒長の旅から帰ってきてくれませんw。
※長旅経験者ですw
以前、Ronjinでライオンを購入していただいた方々のライオンは、いつもの説明通りに育成を進めてくれていれば、そろそろ押さえってやつが効き始めて、嬉しい葉が出てくるはずだっ!
マジで嬉しいですよねぇ〜。
ここからはわかり易くする為に、発根直後の画像で説明していきますので、ご了承ください。※私のライオンがまだ中途半端なので、現在の画像で説明するとややこしくなるんですよw。
押さえが効くと、↓ここが伸びなくなり、葉のノギ付近が横に広がる様な成長する感じになってきます。
↓その葉が数枚揃ってくる頃には、株の横幅も出てきて、以前よりもドッシリ感が出てきます。
↓横から見ると初めの方の画像と違い、葉の反り返りがなくなり上向に湾曲して、私の大好きな猫背が完成していきます。
いつもは、心配なので押さえが完了してから販売になります。
ライオンに関しては、押さえが完了する前に、Ronjinの育成方法でやってくれている方々には、販売させていただきました。
※店舗で発根作業しちゃってたからwお得意さん達にライオンさんが見えてしまっていたのも販売理由の一つですw。
今日お話をした事が、全く分からずに発根させると。発根して大喜び!その後に、伸びちゃったぁ〜。。などの不安に襲われて、悪い意味でのドキドキ育成モードに陥ります。
そうなると、水を与えたからだ。。日光が足りなすぎる。。などの呪いにかかり本当の育成方法を見失ってしまいます。
そして、水を切って、日光もガンガンだっ!ってモードに入ってしまいます。
まだ、発根後に体力が無いのに、水は貰えない。。その上、日光やLEDが攻めてくる。。と言う様な状態になってしまい、アガベが疲れてしまいます。
この品種の押さえはこのくらい掛かる。と言うのも、日本の環境で1品種ずつ育成してみないとわかりませんが、現在Ronjinで扱っている品種に関しては理解できていますので、私も年々、販売に自信が出て来ています。
発根から押さえまでやってあれば、注意点はかなり絞られるので、安心してアガベとの毎日を過ごしながら、屋内でも厳ついアガベを、しっかりと作り上げていく楽しみを得ることができます。
水も光もガンガンいってください!ってのが安心です😊楽しい日々の始まりになりますね。
後は、管理場所と品種を照らし合わせながら、LEDの照射距離や照射時間、日光を当てる時間や遮光をするのかしないのか、水の吸い上げを確認できる練習です。
そこからが育成の楽しみです。
あくまでRonjinの考え方ですが、押さえの完了までは、育成というよりも、どちらかというと、治療、環境の慣らし、そして正常に光合成ができる様に復活させてあげる事。
植物として日本で正常に生き始めて、ようやくスタートラインです。
押さえまでやっておかないと、安心な育成のスタートラインに乗っていないと思っています。
もちろん抜き苗から、やりたいという方も良いと思います。
あくまでRonjinでは、皆さんにはそんな風に、アガベと安心して付き合ってもらいたいと思い、輸入、発根、押さえ、の作業完了を安心な育成のスタートラインとして考え、皆さんにお渡しする様にしています。
いつも輸入から販売になるまで、長くお待たせしてしまい、申し訳ありませんが、この様な作業がある事をご理解ください。
数ヶ月前にライオンを購入してくださった方々が、参考にしてくれれば幸いです。